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ゆっくり生きよう、と思って、ゆっくりしすぎている。
することも大してないし、せねばならないことも大してなく、したいことは尚のことないので、ただもうひたすらに一日眠っている、なんてこともザラだ。

そんな私を心配して連れ出してくれる人がいるにはいるのだけど、ふつうに仕事をしているから出かけるのは世の中の休日とかぶることが多いし、そうなると「お休みの日…人が多い…」ってなって、私がそもそも出ていかない。
本当に、海の底の貝だってもう少し出てるんじゃないかしらって言うくらい、私は閉じこもっている。

夜が好きだ。
静かで、ひんやりして、自分以外の誰も生きていないような気がする。
天気のいい夜中に車で走るのが好きだ。誰かに運転してもらうのもいいし、自分で運転するのもいい。夜中にやってるカフェとかあるといいのになぁ、と言ったら、やろうか、と言われたので、やってよ、と言っておいた。

やってよ。